普通に呼吸して息を吐いた後、
軽い息止め(CP)が何秒できますか?
ロシア(当時ソ連)のブテイコ医師は、
過換気つまり呼吸過多が心身を不調にする主な原因であり、
世界中に蔓延していると考えました。
ブテイコ呼吸法は
「呼吸過多と低炭酸ガス血症が多くの病態を悪化させる」
とする仮説を根底とするもので、
主な目的は血中二酸化炭素レベルを上げることです。
1960年代の初期の仕事は、
循環器系と呼吸器系の疾患の治療に呼吸訓練を利用したものでしたが、
ブテイコ・クリニックで働いた医師たちにより、
その対象は糖尿病、精神的疾患、免疫疾患、代謝疾患に拡大され、1990年代には、オーストラリア、ヨーロッパ、アメリカへと急速に広まりました。
低炭酸ガス血症は直接的に、または引き続き生じる重炭酸塩の低下、pH障害、組織酸素レベルの低下を通して、
多くの身体システムに影響することが知られています。
具体的な呼吸法は
(1)横隔膜呼吸:腹筋の緊張を高め、肩と胸の筋肉を緩め、横隔膜を下げることによって肺を膨らませる
(2)鼻呼吸:寝ている時も起きている時も常に鼻呼吸を原則とします。空気抵抗の少ない口呼吸は過換 気の原因となりやすいからです。加温・加湿・除菌された空気の出入りは気道を保護するとともに、菌された空気の出入りは気道を保護するとともに、NOの分泌を高めて気管支を拡張させ、組織の酸素化を改善します。口テープのすすめ
(3)軽い息止め(CP)と最大息止め(MP)を計測して、呼吸法上達の目安とします。CPでは、穏やかな呼気の後に息止めを始め、最初の呼吸欲求が起きるまで、または無意識の動きが起きるまで続けます。MPでは、穏やかな呼気の後に息止めを始め、可能な限り長く続けます。多くの人でMPはCPのおよそ倍になります。練習継続により、楽に息止めが出来る様になり、呼吸器症状が改善します。
(4)リラクセーション:肩と胸の筋肉を緩めることを組み合わせて呼吸量を減らします。呼吸筋をリラックスさせることで、横隔膜の機能を改善します。喘息発作時の過呼吸をコントロールすることで負のスパイラルを予防します。
ブテイコ呼吸法の練習により、脳の呼吸中枢をリセットし、二酸化炭素に対する感度を鈍らせることで、CPは徐々に延長される様になります。 CPを40-60秒まで(MPを80-120秒)伸ばすことを目指しましょう!
ボディケアグリーンズ 森田