
歩行:人類進化の礎
二足歩行は、私たち人類を他の霊長類から区別する最も顕著な特徴の一つです。直立二足歩行を獲得したことで、人類は手を自由に使えるようになり、道具の使用や複雑な作業が可能になりました。
歩行がもたらす健康効果
歩行は、単なる移動手段としてだけでなく、私たちの心身に様々な健康効果をもたらします。
- 全身運動: 歩行は、全身の筋肉をバランス良く使う運動です。特に、下半身の筋肉だけでなく、体幹や上半身の筋肉も 活性化されます。
- 生活習慣病予防: 歩行は、エネルギー消費を促進し、肥満や糖尿病などの生活習慣病を予防する効果があります。
- 心血管機能改善: 歩行は、心臓血管系を刺激し、心臓の働きを強くする効果があります。
- 骨密度向上: 歩行は、骨に負荷をかけることで、骨密度を高め、骨粗鬆症を予防する効果があります。
- メンタルヘルス改善: 歩行は、ストレスを軽減し、気分を高める効果があります。
厚底靴とベアフット
近年、 ふかふかのソールの厚底靴が流行していますが、ベアフットシューズや裸足で歩く方が、より自然な歩行を促し、体性感覚を活性化させる効果があります。
長時間座位の弊害
長時間座ることは、体の不活性化を招き、様々な健康リスクを高めます。具体的には、以下のような問題が起こりやすくなります。
- 筋肉の萎縮: 下半身の筋肉が衰え、代謝が低下します。
- 血行不良: 血流が滞り、冷えやむくみの原因となります。
- 姿勢不良: 腰や背骨に負担がかかり、姿勢が悪くなることがあります。
距離や歩数よりも「歩き方」が重要
歩行の効果を得るためには、距離や歩数だけでなく、歩き方も重要です。
- 膝から下だけで歩かない: 膝や足首だけでなく、股関節を大きく動かすことを意識しましょう。
- 肩甲骨を動かす: 大きく腕を振るというよりも、わずかに肩甲骨を動かすことで、上半身特に背中の筋肉が活性化され、推進力が向上します。
- お尻とハムストリングスを使う: 地面を蹴り出す際に、お尻とハムストリングス(太もも裏の筋肉)を意識することで、より効率的な歩行が可能です。
- 体幹を意識する: 上半身を安定させることで、よりスムーズな歩行につながります。
歩行と脳の活性化
歩行は、脳を活性化する効果もあります。
- 脳血流量増加: 歩行は、脳への血流を増加させ、脳の機能を高めます。
- 神経細胞活性化: 歩行は、神経細胞を活性化し、認知機能の維持に役立ちます。
- 脳の物理的変化: 最近の研究では、歩行によって脳の海馬(記憶に関わる部位)が大きくなるという報告もあります。
まとめ
歩行は、私たち人類にとって最も基本的かつ重要な動作であり、心身の健康に様々な恩恵をもたらします。現代社会では、長時間座位や運動不足が問題となっていますが、正しい歩き方を意識することで、これらの問題を改善し、より健康的な生活を送ることができます。
体作り・体使い・姿勢の達人の店ボディケアグリーンズ 森田